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仮設住宅で暮らしてゆく

今年の冬はどこも豪雪で、このブログに情報を寄せて下さっている、
東松島は上下堤仮設住宅自治会長の宮澤さんも、
実感として、雪が多いと思っているようだ。

仙台管区気象台|降雪量

東松島の復興計画は、津波のこない高台への住宅地移設や、
防潮堤の建設、列車の整備等を含めて、五ヵ年計画を打ち出している。
早くとも後、3から4年は、この仮住まいで暮らす住民が多い。

応急仮設住宅での二年目の冬を迎えた住民たちにも、
長きに渡る集団生活と、将来の不安なども、
雪のように、高く積もっているのでは、ないか。

「国会議員が仮設に来る!」と、自治会長の宮澤氏が慌てていたのが、先月のこと。
石巻市出身の衆議院議員 安住淳氏は、
多忙な時間を割いては、仮設住宅を小まめに回り、
住民の不平不満などを訊いている。
そして、宮澤氏が住む上下堤にもいらっしゃったという。

CIMG4705

安住淳氏との対談1

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55棟ある応急仮設住宅の住民、20人が集まって、
安住氏に「不満や、何かして欲しいこと」を話し合ったという。

前回はプロレスラーの来訪を紹介したが、
こうした方々が訪れるのは、今でも大変に勇気づけられることだろう。

宮澤氏はこの地の名産だった養殖牡蠣やワカメ生産などを、
復興させるため、東奔西走されている。
が、牡蠣の殻を剥く機械を買う金を公庫から借りるなど、
決して、道のりは平坦ではないという。

昨年、牡蠣やワカメの価格設定表が送られてきた。
生産準備が整ったら、当サイトでも報告したい。

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餅つき大会

昨年末、プロレスラーの方々が仮設住宅を回り、
餅つき大会を催したという。

餅つき大会①

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皆さん、寒い冬を迎えても、
溌剌とした顔をなさっている。

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抱かれている赤ちゃんは、
震災後に仮設で生まれた新たな生命だ。

今年で仮設二年目の冬を迎える。
春が来るのが、待ち遠しいところだ。

復興着手

去る10月25日。
東松島市復興まちずくり整備事業着手式が行われた。
復興へ事業着手宣言[三陸河北新報社]

これは、いわゆる「鍬入れ式」で、
震災から一年半以上。
ようやく、これから復興への本番となる。
着手式PDF

心配された路線工事も牛歩ではあるが進んでおり、
東北本線と仙石線がく接続し、直通運転へ
野蒜北部を皮切りに東松島、集団移転が始動した。

着手式には多くの地元の方々、報道陣が訪れ、
会場は賑わったという。

下記写真は、その時配布された資料の一部である。

資料1

資料2

資料3

資料4

しかし、津波被害の大きかった野蒜地区への高台移転は、
まだまだ、先のことである。
応急仮設住宅で暮らす方々は、長い冬を越すことになる。

放射能と母子手帳

宮城県東松島市、上下堤応急仮設住宅の、
自治会長から、メールが届いた。
仮設住宅の、お隣さんが、妊娠された。
しかし、『母子手帳』と共に配布された冊子の内容を読んで、
心配しているという。

厚労省冊子1 厚労省冊子2 厚労省冊子3

厚労省冊子4 厚労省冊子5 厚労省冊子6

厚労省冊子7 厚労省冊子8

同様の物が、厚生労働省のホームページからダウンロード出来る。
妊娠中の方、小さなお子さんをもつお母さんの放射線へのご心配にお答えします。(PDF:1250KB)

また、厚労省は、報道発表も行なっている。
報道発表内容
4月7日付の発表なので、既にご存じの方も多いだろう。

放射能問題について、このサイトで詳しく言及することはしないが、
冊子の冒頭に書かれている様に、
過度な心配をしない」ことが一番、大切な様に思われる。
が、「安全だ」「問題ない」と羅列された資料を渡された妊婦が、
過度な心配を募らせるのでは?」と、逆に心配になってしまうのも事実である。

放射能の影響は、地域や場所等によっても、
大きく状況が変わる。
福島第一原発の北に位置し、黒潮の影響も多い、
東松島では、現状を不安視する住民も多いのではないか。
地域個別の対応が、望まれる所である。

昨日、東京電力が、事故当時のテレビ会議映像を一部公開した。
東電テレビ会議映像 原子炉冷却のための決死隊提案など明らかに(FNN)
しかし、全面公開されないコトや、P音等での映像音声加工もあり、
一部のメディアが、これを批判している。
「社員保護のため制限」=原発事故のテレビ会議映像-東電(時事通信社)
東電事故映像 条件付き情報公開は不信招く(8月7日付・読売社説)

こうした隠蔽体質が、今さら噴出している、この状況下で、
次世代の子を宿す、妊婦たちは何を信じれば良いのだろうか。

隣の猫

上下堤仮設住宅の宮沢賢治さんが、
仮設内で、『姫社長』と呼ばれている、
ゼブラ柄の猫の写真を送って下さった。

姫社長

姫社長

仮説のご近所さんが飼っている猫だそうだが、
飼い主が外出する際は、宮澤家に泊まる時もあるという。

津波で流された宮澤家の近くには、
多くの猫が住んでいたという。
津波の爪痕

震災前に撮影し、辛うじて残った写真にも、
数匹の猫が写っている。

猫

息子の光司君は、よく近所で猫に餌をやり、
可愛がっていたそうで、
今でも、その猫たちのことを、よく思い出すという。

地域の復興も、牛歩だが進み始めている。
住友林業、宮城県東松島市と復興まちづくりに関する協定を締結

世間は、オリンピック・ムード一色だが、
震災後の復興が、今やっと、
『市と企業が、協定を締結した』と、いう次元だというのは、
驚嘆すると共に、復興の道のりが、
気が遠くなるほど、遠大だということを、再確認させられる。

隣の猫が、狭い仮設住宅の暮らしに、
僅かな寛ぎを与える日は、
まだまだ、続くかも知れない。

夕暮れ時、道路左を海に向かって歩く猫(2011/11/17)

マジックショウ

台風4号:県内きょう接近 先月大雨、仮設浸水 被災者、募る不安
仮設住民ら「また避難か」 地盤沈下浸水の恐れ 台風4号


去る6月12日。
仮設団地の談話室にてマジックショウが行われた。
広島と仙台のYMCAが企画したモノで、
昨年の避難所時代から、被災地を回っておられるそうだ。

こうした、娯楽支援が後を絶たないのは、
普段、部屋に篭りきりの高齢者の方々には、
さぞ、憩いの時間となっただろう。

マジックショー

マジックは、とても本格的なモノで、
風船を飲んだり、フォークを粘土の様にクチャクチャに曲げたり、
近くで見ても、種が判らなかったそうだ。

マジックの様子

マジックの様子

こうした、娯楽支援と並行して、
進まねばならないのは、地域の復興、雇用の復興だが、
これについては、まだまだ時間が掛かりそうだ。

集合写真

6月20日に東北に接近した台風4号は、
その被害こそ少なかったが、
津波で防潮堤が破壊された地域は、
満潮も重なり、浸水被害が後を絶たない。

一日も早い復興が、待たれるところである。

ルッコラ

東松島にある上下堤仮設団地では、
日常を楽しむ企画がいつも催されている。

市の許可を得て、空き部屋をパソコン教室に利用している。
そこで、ルッコラを使った料理の研究もしているようだ。
ルッコラは1年草で発芽率が高く、また病気もほとんどないため比較的栽培しやすい。
プランターでも栽培可能で、家庭菜園に向いているという。

太陽を浴びて育ったルッコラの味はどうだったろうか。

ピザを食す子供たち ルッコラのピザ

ルッコラのピザ ピザを食す子供たち

植物の発育は、単調な仮設暮らしの、
大きな、癒しになっているに、違いない。
今日は父の日。
仮設住宅では、どんな催しがされているだろうか。

復興祭。

本日、2012年3月11日。各地で追悼式典が催された。
それに先立って、10日。
東松島でも、復興祭が行われた。

陸前小野での、コンサート&炊き出しの模様が届いた。

炊き出し風景

炊き出し風景

ワカメパン

ワカメパン、だろか。。。

被災された方々、支援者が同じ釜のメシを喰らうのは、やはり、楽しい。
一瞬でも、昨日の悲しみや、明日への不安を、
忘れることが出来たことだろう。

陸前小野復興祭

ライブの模様

ライブの模様

上北谷地談話室のゲリラライブ

地元の方々には、「震災を忘れられたのではないか」という、
漠然とした不安がある。
その根底には、遅々として進まぬ復興への苛立ちがあるのではないか。

阪神淡路大震災と東日本大震災で比較にならないのは、
津波被害の甚大さである。
かつて、開拓された住宅街や、敷設された路線は、現状復旧では、
再び、津波被害に遭う可能性がある。
新たに山を切り開き、高台移転をしなければならない。
そこには、莫大な費用と膨大な時間が必要なのである。

震災の風化が叫ばれる中、
被災された方々の心を潤すのは、
こうした、人と人との交流に他ならない。

東北の復興は、まだ道の遙か先にある。

【特集】復興への飛躍③

宮城のワカメを支援していると言うと、必ずと言って良いほど、
放射能汚染は大丈夫?」と、訊かれる……。

東松島ワカメを、地元の新たな名産にして、復興の第一歩を踏み出したい。
そんなプロジェクトが始まったのは、昨年末のことである。
まだ、津波で海没した土地の、買取価格さえ決まっていない時期だった。
夏をピークに、支援の波が次第に沈下を始め、
地元でも、自治による復興への意欲が高まり始めていた頃、
ワカメの種付けも、始まっていた。
最初は、津波で破壊された瓦礫等を撤去することから、始まった。
マイナスからの、スタートである。
そして、ようやくワカメの収穫を迎えた時期、彼らを悩ませたのが、
放射能海洋汚染であった。

東松島の献上海苔を凌駕するワカメの生産をしたい。
地元の思いは、ひとつだった。
しかし、県外の「放射能に汚染されたであろう瓦礫受け入れ」問題で、
様々な地域において、反対の声が高まった。
これによって、周囲の放射能汚染への危機感が、更に高まる結果となった。
この逆風の中、東松島のワカメは収穫を迎え、出荷の準備を始めていた。

漁師の尾形さん、プロジェクトの宮澤さんたちは、
真摯に、首都圏での放射能への反応を受け入れ、
出荷時期を過ぎても尚、ワカメ放射能検査の結果を待った。
実際、そうした検査を受けずに、市場に出回った海産物も、
少なからずあったであろう。
それでも、尾形さんも宮澤さんも、より良いワカメを届けたい一心で、
検査の結果を、待ち続けた。

そして、地元漁協から、ワカメの放射性物質の検査結果が、送られて来た。

放射能検査結果

結果は放射性ヨウ素(I-131)、セシウム(CS-134,CS-137)、カリウム40(K-40)全て、
不検出という結果となった。
しかし、「これでは信用に足る結果ではない」と、宮澤さんは判断した。
検査結果表には、放射性物質の測定下限値、測定方法、
測定機器が明記されていないダケでなく、
測定後に問い合わせても、明確な回答が得られなかった。
そこで、プロジェクトは、新たにつくばにある民間研究所に、
検査を依頼する手段を取った。
何より、消費者の安心安全と、東松島の名誉にかけた対応である。

放射能検査結果

結果は、信用たる方法で検査され、汚染の心配も無いことが判った。

しかし、その後、宮澤さんより、下記のメールが届いた。
出品を目標としていた2月初旬から、三週間近く遅れた頃のものである。

今年のワカメは、少々色落ちし始めて来たため、自信を持って出せる
 ワカメに限りが 在るようです
 サンプル的に少し配ったりするのは良いかも知れませんが、
 正直来年に期待を寄せるしか無いと思われます
 製品を作るにも良質のワカメが無いと無理なので、
 試作用とかに使ったり来年の構想を皆さんで練りましょう

漁師の尾形さんは、目先の利益よりも、
天皇献上品を納めていた生産者としての、誇りを選んだ。
つまり、今年は尾形さんが納得のいくワカメの生産が少ないため、
メガネに叶わなかったワカメは、試供品や商品開発の材料にしようと、
判断したのである。

放射能検査が、少しでも早く終わっていれば。
ワカメの鮮度が保たれていれば、
少しは、今年の収入が見込めたかも知れない。
喉から手が出る程の生活費を見送って、来年に賭ける決意を固めたのだった。

当然、民間機関に、検査の依頼を出せば、検査費用が掛かる。
更に、放射能の安全を確かめる為の時間が経過した為、
鮮度の落ちたワカメは、商品にはならない。
プロジェクト・リーダーの宮澤さんは、東京電力への、賠償について、
問い合わせをした。

「昨日東京電力に、通常行わなくて良い検査、放射能検査をしないと
 御客様が信用してくれない
 それに関わる費用を東電の何処に請求書送れば良いですか
 に対しての返答が来ました
 思ったより対応の早いことに驚きましたが、次の対応はどうなるか
 電話をしてみるつもりです
 県にメールした時は1か月以上たって返答が来たのに対しては
 早かったです

宮澤さんは、こう前置きして、以下のメールを転送してきた。

※東電回答、全文掲載。
弊社の福島第一原子力発電所及び福島第二原子力発電所における
 事故により、 発電所の周辺地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに
 大変なご心配とご迷惑をおかけし、心より深くお詫び申し上げます。

 当社といたしましては、原子力損害賠償支援機構法を含む原子力損害賠償
 制度の枠組みの下で、原子力損害賠償紛争審査会の
 「東京電力㈱福島第一、 第二原子力発電所事故による原子力損害の範囲
 の判定等に関する中間指針 (以下 中間指針という)」を踏まえ、現在確定
 できる損害に対して公正かつ迅速にお支払いをさせていただくための基準を
 平成23年8月30日にプレスリリース※、平成23年9月より本格的な賠償を
 はじめさせていただきました。
 賠償に関しましては、福島原子力補償相談室0120-926-404
 (受付9:00~21:00)までお問いあわせください。

 〈参考〉
 ※弊社ホームページ上に主な損害項目における補償基準の概要について
  プレスリリースされております。
 http://www.tepco.co.jp/cc/press/11083005-j.html

 ——————————————————-
 東京電力株式会社
 福島原子力補償相談室(コールセンター)
 電話:0120-926-404
 ——————————————————-

結果として、東京電力曰く、今回の賠償は福島県内に向けてのもので、
宮城県のワカメは対象外という回答を寄越した。

今日、尾形さまに聞いた所によると
 宮城は福島なら被災ちとして認められるが宮城は含まれていない
 でも、書類は送りますという話を聞きました
 この話では、東電は福島は面倒見ますが、その他の地域は関係ないでも
 書類は送りますみたいな話に成っております
 どうか、弁護出来る方長い目で之を支援してくれる方
 この話に意義唱えましょう
 弁護士や司法書士の皆さま、一歩前に出ましょう!!

上記の問題については、早急な回答は出ないであろう。
しかし、復興への足取りを止めるワケには行かない。
日々、生活する上で、手持ちの現金は消費され、
収入なしには、生きていられない現状が眼前にある。

プロジェクトは、賠償問題に取り組みながらも、
東松島に、新たな名産品を作るための歩みを止めることはなかった。
それは、宮澤さんが「東松島にはB級グルメがない」
そんな提案から、動き始めたプロジェクトであった。(つづく)

※次回は、東松島の一風変わった名産づくりについて

桃の節句

東松島、上北谷地応急仮設住宅の談話室は、
ひと昔前の、長屋の様な風景になっている。
わずか、55戸の小さな仮設団地だが、
オルガン教室を開くなど、団地の自治が活発だ。

何より素晴らしいのは、
一人暮らしのお年寄りから、小さな子供まで、
この談話室に集まって、交流が出来る。
助け合いのコミュニティーが形成される点では、
ないだろうか。

写真は今日、3月3日ひな祭りの様子である。
ひな人形は、支援者から贈られたものだ。
何とも、和やかな写真。。。

被災地は、震災一年後の「311」ではなく、
春の訪れを、待っている。

桃の節句

桃の節句

桃の節句